「学力」とは学習によって得られた力のことをさします。よって、学習時間が少ないよりは多いほうが得られる力も大きいということが言えるでしょう。でも、なかなかその伸ばし方については、これという特効薬があるわけでもなく、日夜試行錯誤をしていく中で、わが子に合った学習方法やプランが見つかっていくこともあります。しかし、だからと言って、いつまでも試行錯誤を繰り返し、なかなか定着しないのも困ります。早い時期にたくさんの学習習慣を身につけていくことにこしたことはありません。
そこで、このシリーズでは、何度かに分けて具体的な取り組み方法をお話しさせていただきたいと思います。
「群集心理」という言葉があるように、物事に確信がない場合、このパターンに依存することが多いようです。つまり、○○君が△△という塾に行ったら成績が上がった!と聞けば、うちの子も、その塾に通ったら成績が上がるのかしら?とか、□□さんが◎◎という学校に進学したら、毎日が楽しくて喜んで通っている!と聞けば、じゃあ、うちの子にもいいのかしら?など、聞けば聞いただけ過敏に反応する方がいらっしゃるようですが、子供は一人ひとり性格も違えば家庭環境も異なります。さらに指向性も違います。とっさの判断で大きな進路変更をすることは大変危険です。特に、子供の勉強を取り巻く環境の変化は予想以上の負担を子供にかけてしまうことにもなりかねません。
要は、ご両親の中で、わが子に対する教育方針をどのように共有しているかどうかだと思います。そして、それは少しでも長いスパンで持つことをお勧めします。もちろん、その中心にはわが子の個性を第1に考えた将来のビジョンがあるわけですが、以前、こんなご家族がいらっしゃいました。小さなときからご両親はわが子(男子)に科学技術者になってもらいたいという大きな夢を持っていらっしゃいました。そのため、その通過点である中学受験では決してどこどこだからよいとか、どこどこだからダメではなく、その先の将来、MTI(米・マサチューセッツ工科大学)へ進学できるだけの学力と環境を得ることができればという観点での学校選びとそれに向けた勉強でした。ご家族全員が一生懸命に取り組んだ中学受験では常に成績はトップクラス、進学した学校は英語が特徴の大学附属の中学高校でした。もちろん、今、彼はアメリカでご両親の夢でもあり、自分も抱いていた科学技術者を目指しているそうです。
このように、子供が小さなときから明確な教育方針を掲げるというのは、理想系かも知れませんが、なかなかそうはうまくいかないのが現実かも知れません。
そのため、まずは、現実的な面に目を向け、何をどのようにするのか、たとえば、同じ兄弟でも真面目で丁寧な子と、いい加減で雑な子がいるとすると、決して同じような勉強の取り組みでは問題があります。特に、いい加減で雑な子の場合、学習上に大きな課題があります。結論的なことにもなりますが、いい加減で雑な子の場合は、両親が付きっ切りでも、勉強面のいい加減さを改善させることです。5年、6年ともなりますと、この普段の学習姿勢がなかなか直りません。しかもそろそろ自我が芽生える年頃でもあるため、なかなか親の言うことも聞かず、さらに、親に何か言われることで逆に感情的になって、さらに悪化することもしばしばですから、要注意です。もちろん、悪い条件ばかりではありあません。いい加減で雑な子の場合は、具体的な指示をしてあげて、些細なことでも誉めてあげることで、自信を持ち誉められる人に忠実な対応をする能力を身につけていますから、この利点を活かすことです。
結局、たとえどのような子であっても、勉強面に関しては、絶対に譲らない旅域を明確に示しておくべきなのです。
1決めたことは何がなんでもやり遂げること
2いい加減な勉強の仕方をしたら、絶対に許さないという姿勢を見せること
3勉強する時の姿勢など、当たり前の点検を常に意識すること
まずは、この方針をご両親が共通認識として持ち、一度でもイレギュラーの既成事実を作らないという我慢と忍耐の日々が肝心なようです。
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代表 横山 善則